絶頂は今

好奇心と探究心。

将来めちゃくちゃ合コンに行ってそうと言われた私がオタクを続けている理由


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 アルテイシアさんの「離婚しそうな私が結婚を続けている29の理由」を読んだ。

 大好きなYouTuber、助産師のシオリーヌ(大貫詩織)さんが動画でこの本を薦めていたのを見てすぐに衝動買いした。このとおり、影響を受けやすい質なのだ。

 300ページ以上あるのにすいすい読めて、仕事の合間を縫って2日で読了してしまった。めちゃくちゃ面白かったし、こんなに読みながら爆笑した本と出会ったのは初めてだった。

 私の人生の中で節目になるような、生涯大切にしたいバイブル本ベスト5に入る気がする。
 ちなみに既に殿堂入りしてるのが
漁港の肉子ちゃん / 西加奈子
i / 西加奈子
嫌われる勇気 / 岸見一郎
消滅世界 / 村田沙耶香

えっもう枠ないじゃん()

 https://viewer-trial.bookwalker.jp/03/8/viewer.html?cid=f259835e-a6d0-4a3d-b404-2b0eeb3604c5&cty=0&adpcnt=7qM_t
 ↑こちらから30ページまで試し読みができるので、「はじめに」だけでも是非読んでみてほしい。一行目からアルテイシアさん節が効いているので。

 何度も言っているけれど私は村田沙耶香さんの小説がめっっっっっちゃくちゃ好きで、私の価値観の根底に村田作品の影響が強く根付いているので、恋愛と結婚と生殖は全く別物だと思っている。
 アルテイシアさんも同じようなことをこのエッセイの中で語っていて、共感のあまり心の中で強く握手した。

 この本の中で私が特に感銘を受けたのが、子宮全摘シリーズだ。これはもう子宮を持つ全ての人に一度は読んでもらいたいぐらい素晴らしい体験記である。
  私も毎月くる月経が本当に苦痛で、30歳までにこの人となら一緒に子育てしたいと思えるような精子の持ち主と出会えなかったら子宮は全摘しようかなと思った。すーぐ影響を受ける。

 アルテイシアさん夫婦は選択的子ナシという家族のあり方を選んだ。それが本当に素敵で、お互いがきちんと自分の気持ちを伝えたうえで合意して円満に生活しているお二方が本当にほほえましく、理想だなぁ~と思った。
 「結婚は単なる箱で、中身は50年の共同生活」というアルテイシアさんの言葉に本当それな!!!と首がもげるほど頷いた。

 子育てとはつらいものだ、という先入観がどこかで拭いきれないのは夫と息子たちに苦労してきた祖母の姿をずっと見てきたからだろう。
 旦那(私の祖父)は子育てに非協力的だったと聞くし、その割には口だけは出してきては気に入らないとキレ散らかして息子たちに嫌われていた。晩年には家にお金を入れずスナック通い、あげくの果てに借金を抱えたまま認知症になって呆気なく死亡。祖父の借金の尻拭いも認知症になってからの介護も死亡後のもろもろの手続きもすべて祖母がやっていた。祖母もアルテイシアさんばりに波乱万丈な人生だったんだろうなぁ……と思う。
 息子(私の父)が22の時に孫が産まれ、その母親は育児放棄(当時17歳だったから仕方ないとは思う)、私の両親は生後まもなく離婚した。
 22の息子には任せられないと思ったのか、孫の養育は当時50代だった祖母中心だった。息子三人を育て上げ、子育てから解放されたと思ったらすぐに私が産まれて祖母にとっては4人目の子育てと言っても過言ではなかった。(実際、祖母は保育園くらいまで私に父のことはお兄ちゃんと呼ばせていたらしい。)
 昔から、『保護者』と聞いて真っ先に思い浮かぶのは祖母だった。

 比較的一般的ではない出生の私だが、父に対しては、いやあんた17の子に手を出したんか!?貞操観念どうなってるん!?と内心思うし、まぁ17歳と22歳で子ども産んでまともに子育てできるほうがレアケースやろな…とこの歳になったからわかる。
 17歳の時の私なんて韓流アイドルに夢中で大好きなアイドルの名前を借りた夢小説や小説サイトの恋愛小説を読み漁っていたし、22歳の時の私は忍たまにドはまりしてアニメ・声優沼に片足突っ込んでいたし(そして沼にズブズブになった今に至る)、母も父も若かったんだなと今なら思える。
 まぁ無責任にセックスしたのは自分たちなんだしそこは自己責任だろうがな!!!日本では性的同意年齢は13歳からと定められているし性教育がザルとはいえ、最低限避妊したんか?ワレとは思う。

 そんな両親の下に産まれたワイ氏25歳独身パートナーなし歴25年は、今でも暇さえあれば推しカプの小説を読み漁っているのでやってることは高校生の頃と大して変わっていない。根っからのオタクなもんで。
 余裕のない攻めと精神的に攻めより強い受けがとても好き…あと年下攻めはやっぱり王道ですね大好き…受けに救われた陰の攻めと無自覚で他者を救う陽の受けというカプも大好物ですね最高。
 こんな性癖だし趣味も幅広いし私のことを人に理解してもらおうなんて考えは毛頭ない。しかも厄介なことに、私の解釈は常に変化し続けているので下手に他者と関わって解釈の齟齬がおきたら生理的に受け付けない。結局一人脳内でキャッキャウフフしてるぐらいがちょうどいいのだ。いつどんなときでも私の解釈の一番の理解者は私自身だからね!!!真理。
 この件に関してパートナーに望むのは不用意にこちらの領域に踏み込んでくるな、ということだ。推しは神聖なので。

 話が脱線したがこんな私でもオタク趣味以外は割りと真面目なほうだと思う。真面目すぎて譲れないことも多いと感じる。
 自分の出生の罪悪感からか未だにできちゃった婚には眉間にしわが寄るし、無責任にセックスする人とは相容れないと思っている。浮気、不倫は絶対許せないし、理性的でない人は好きになれない。自分と相手の身体と心を思いやれない人とはパートナーになれないと思っている。あとやっぱり知的な人が好き(強欲)

 家族って、生活を共にする人じゃないですか。取り繕っていたら何十年も一緒に暮らせないと思うんです。日常生活にセックスが必要な人とそうでない人がいるわけだが、私はどちらかというと後者だ。
 だけど一人で暮らすとなるときっと寂しく感じる気がするので、父が亡くなった後は信頼できて私の在り方を否定しない友人かパートナーや愛するペットと一緒に暮らしたいと今は思っている。

 ここまで読んだらもうわかったかと思うけれど、どうしようもないのだ、これが私だから。私を変えられるのは私しかいないし、私の人生の責任者は私以外いない。私が良いと思う生き方をこれからも選んでいく。
 お母さん、あなたの娘は今日も元気にオタクやってますよ。

 生きていくなかで、波乱万丈だろうがそうでなかろうが、結果的に「いろいろあったけど、私は元気です。cvキキ」な日々を更新していければそれが一番なんじゃないか、と思ってきた。調べたら魔女宅のキャッチコピーは「おちこんだりもしたけれど、私はげんきです」だった。ちょっと違ったけどまぁいっか。
 オタクライフを満喫するもよし、気の許せる友人と遊んでエンジョイするもよし、大切なパートナーと一緒に歩むもよし、やりがいのある仕事に打ち込むもよし。どんな生き方もその人がその人らしく楽しく生きていければいいんじゃないだろうか。人生には、自己満が必要だ。

 アルテイシアさんのエッセイを読んで、死ぬためにパートナーは必ずしも必要ではないけれど、生きていくにはつらい時に支えになってくれる存在と誰も傷つけないお笑いが必要なのかもしれないと思った。
 それは家族かもしれないし、友人かもしれないし、パートナーかもしれないし、推しかもしれないし、ペットかもしれない。それはなんだっていいし、自分で決めて良いし、自分にとって居心地が良い間柄を見つけられたら万々歳だなって思った。

 友人曰く、私は自己肯定感が0どころかマイナスな人間だそうだ。私もそう思う。気を抜くとすぐ「私はなんてダメダメで最低な人間なんだろう…こんな生きてるだけで迷惑なやつは死んだほうがいい…」と思ってしまう。
 だけど唯一、本を読んでいる時の自分は好きだと思える。読書は私にとって救いなのだ。

 これからも好きなように好きな本を読みながら、好きなようにいろんなジャンルにハマって、楽しくオタクライフを満喫していきたいな~と決心した。
 そしてやっぱり、私は肉子ちゃんやアルテイシアさんみたいな明るくユーモアな大人になりたいなと改めて思ったのだった。

 最近、歌い手のまふまふさんにハマりつつあるので本当にジャンルを問わねぇな私は…と思っている。
 どんなジャンルでも、私が好きになるきっかけ一つあればハマれるのは天性の才能な気がする。

 まふまふさんはかわいいぞ!!!おすすめである!!!